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2008年4月26日 (土)

聖火リレーから見える中国

 北京五輪の聖火リレーが長野市内で行われた。チベット騒動を引き金に、各国での聖火リレーがこれだけ注目されたことはなかったと思われる。
 急成長している「世界の工場」の中国の「影」の部分が表面化されるという皮肉な事態である。
 北京や上海の華やかな地域がある裏で、貧困地域との大きな格差や民族問題。中国が規制していた今の中国の実態、情勢が世界中に知れ渡る結果となる。
 物々しい他国に対して、粛々と進む日本でのリレー。
 TV中継からは重々しい警察の対応と、遠巻きで声援する冷めたようにも見えた地元市民。
 その一方、小競り合いや集まった中国人の叫び、中国国旗が目立ったのは異様で、淋しく感じた。
 聖火防衛隊(何某アテンダント?)とかいう中国人が2名なのは他国よりは少ないほうだろう。
 だけど聖火防衛隊なんて不思議な存在だと思う。各地を回る聖火を防衛しなければならないほど、北京五輪が危機なのを自ら認めている証拠だ。
 そんなに危険を伴うのなら直接中国国内へ空輸、国内だけで聖火リレーをすればよい。
 いろいろ思いながら、五輪期間中は競技現場や競技場以外での「騒動」がないことを祈りたい。いやこの際、騒動があってもいいや。膿を出して開かれた中国になるのなら。

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